Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

少子化対策は諦めるとか

chinaの人口が2023年も減少し、2年連続の減少となったことが発表された。長年の一人っ子政策がこれからビシバシと効いてくるので、今後、人口の反転はないであろう。

ちなみに、韓国の合計特殊出生率は世界最下位の0.81という仏恥義理を2021年に記録しており、我が国をはるかに下回る(上回る?)すさまじさである。で、この韓国ですが、最近になって世界第4位に転落した我が国のGDPを逆転するのは韓国であろうと予想されている。子供が減って経済は好調。結構な話ですな。

なお、ハイテク分野でその韓国をすら凌駕する台湾の合計特殊出生率は0.99なので、これも我が国よりもはるかに下回っているのだ。日本はまだまだ甘いのである(苦笑)。

 

つまり、まとめると極東の四龍は、いずれも今後は人口減少に悩む未来がたしかに約束されており、かつ、GDPでいえば今後も世界のベストテンに入り続ける成功した国家であるということなのだ。

 

ここから、従来は以下のような反省がなされた。

1)経済発展に重心を置きすぎて、かえって人間が住みづらい社会になったのではないか。

2)そもそも、従来の経済発展というのは、人間を減らすシステムという意味で誤りなのではないか。

 

で、このような反省に立って、少子化対策が行われているのである。

 

しかし、である。冷静に考えてみたいのである。

経済発展したおかげで、各家庭に冷暖房が行き届き、お尻まで洗えるウォシュレットがつき、自宅にいながら様々なコンテンツが楽しめるネットが普及した。経済発展を批判して、それらのない生活に戻れるであろうか?これらがある生活は、経済大国になる前の日本人から考えれば、王侯貴族にまさる生活である。これを、失敗ということはできないはずである。

そして、経済成功すると、確実に人口は減り始める。だって、先進国はみなそうではないか。例外はないのではないか。とすると、これはもはや「法則」であろう。

とすると、はっきり言えば「人口が減っていく状態こそ、国民が幸福になっていく状態であるから、目指すべき状態である」という可能性だってあるではないか。

 

人口が減ると困るのは、需要が減って、高齢者の比率が増え、彼らの持っている資産が圧倒的に大きいから、世間に回るカネのほうは減ってしまい(ストックがフローをはるかに上回る状態)その結果、景気も悪化して、老人世帯の福祉も支えられなくなることであろう。老人世帯は統計的にはストックの大部分を持っているので放置すればよいという考え方もあるのだが、実は老人世帯の格差は現役世代よりもはるかに大きい。そりゃそうだ、人生の結果が出ているわけだから。マラソンと同じ、ヨーイドンが仮に同じでも、ゴールするときは大差がつく。まして現実世界のヨーイドンは、横一線ではありえない。余計に差が付く。。。

 

と考えると、当面の策としては「カネのある老人世帯間の格差を解消する」という方法が思いつく。今の福祉は、現役世代が老人世代を扶助する世代間の所得移転だが、これは困難になるから、老人世代間同士で所得あるいは資産の移転を図るのである。今の税制でいうと、ここは消費税と固定資産税、あとは配当課税ということになるが、これを強める策があり得る。このうち、現役世代にも影響が強いのは消費税なので、これの優先順を下げると、固定資産税と配当課税が残る。すると、いずれも資産価値を下げる方向に働くので、たしかに同世代格差は是正されるが、経済規模も縮小してしまうだろう。何か、別の策を考える必要がありそうだ。

今、ひそかに話題になっている「世代間扶助」を「同世代扶助」に切り替える方向などは、ターゲットになるのではないだろうか。

 

で、そのうち、経済も落ちこんでビンボーになれば、また人口は回復しはじめるだろうから、その問題はこの際放っておきましょう、、というのは無茶苦茶な予想でしょうなあ(苦笑)