昨夜から降り出した雨が今朝までずっと降り続いて、どんよりとした天気。
しかし、とりあえず雨がやんだので、自転車通勤にする。電車の車内で、窓ガラス越しに外を見ながら運ばれるのが好きではないからだ。窓の外の景色は、自分とは関係ないと思ってしまう。たとえていえば、テレビジョンのようなものだ。
自転車の景色は、風が流れて、その風に花の香りがまじり、雨がすこし残っていれば雨粒があたり、蚊柱が立つと顔にあたる。良くも悪くも現実なのだ。せっかく生きているんだから、テレビジョンよりも現実に当たっていたい。
この季節だけは、いつもの通勤ルートを少しそれて、桜のある道を走ることにしている。小松川千本桜は五分咲きといったところ。
雨が上がったので、散歩の人もそれなりに出てきた。
あのコロナの時は、満開の千本桜を独り占めにしながら走ったものだった。
あれは、もう4年も前になるのか。あんな光景は、もう二度と見ることはないだろうと思う。
さて、今日の帰路は、新川の桜並木を回ってみようか。
電車と違って、自転車は気分次第で道を変えていける。
決して早くはないし、遠くにもいけないけど、楽しみは大きい。そんな人生であってもいいのかな、と、ふと考えたのだった。