Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

電車内の護身。痴漢に間違われぬために。

雨続きのため、電車通勤を強いられる。
ただでさえ、不快なのであるが、それ以上に不快かつ憂鬱なことがある。
そう「痴漢ではないか」という疑いのまなざしで見られるアレである。

もしも一言、女性が「チカンです!」と叫べばどうなるか?
私は、ただちに鉄道警察に連行され、質問を受けるのだ。
「年齢は?」
「43になりました」
「家族は?」
「いや、あの、独身です」
きっと、警察官は私を思い切り軽侮した目でみて、こう言うであろう。
「ふん。40過ぎて独身か。それでか。ふん、なるほどな」
いや、私じゃありません、違いますと叫んだところで、その時点で心象マックロ、私が助かる道はない。
翌日の新聞には「上場企業役員、痴漢で逮捕」となる。もはやおしまいである。社長以下お詫び会見を行い、私は小菅暮らし。ただの無職の被告人となる。
あな怖ろしや。
しかし、これは一歩間違えれば現実である。本当にえん罪の方もいらっしゃったようで、笑い話で済むことではない。

今朝も、私の前に立っていた女性が、チラチラとこちらに鋭い視線をとばす。しかし、私は、片手で文庫本を読み、もう一方の手はつり革を持っている。決して、手は下に下ろさぬ。自衛のためである。彼女がいかに疑おうと、私が無罪であることは明白だ。しかし、それでもこちらを見る。なんて居心地が悪いのだろう。私じゃないぞ。見てわからんのか!と思う。
ところが、女性は、なぜか一度疑うと、いかに明白にこちらがシロであっても、なお疑うのである。不合理である。私の腕が3本あるとでも言うのか?私の顔がいかに痴漢ぽく見えても、両手を上に上げている奴は犯人じゃないのだぞ。顔で決めるな、失敬な。

こんな馬鹿馬鹿しい、しかしリアルな恐怖に私はおびえているのだ。
ああ、雨さえ降らなきゃ、いつもの通り、自転車で10kmの道のりを楽しく走れるのに。

ところで、世には「女性専用車両」なるものがあるが、「男性専用車両」がない。なんとなく「男性専用車両」では暑苦しいし、ヘンな趣味を持っていると誤解されかねない。
だから「女性禁止車両」をつくれば良いのだ。車両にマワシのマークでも書いておけば、分かり易くて良いと思う。
ついでに「女性専用車両」を「男性禁止車両」に改称すれば、特に問題もないだろう。

昔聞いた話で、九州では、通学列車が「男子」「女子」と分かれているというので、さすが封建的かつ前近代的な土地柄だと思ったことがあった。
私はなんと馬鹿であったことだなぁ。己の若かりし頃の未熟さを今こそ思い知る。その車両区分こそ、未来を先取りした、もっとも進んだシステムだったということだったのだなぁ。