Single40'S diary

「40過ぎて独身で」と言ってる間にはや還暦のブログ

グルメ警部キュッパー

「グルメ警部キュッパー」フランツ・シェツィング。

キュッパーは、ドイツのケルン警察の警部である。冒頭、6年間一緒に暮らした女性に出て行かれるところから物語ははじまる。
彼女が残してくれたのは、1本のキュウリだけだった。キュウリ嫌いのキュッパーは、彼女の思い出の品なのでキュウリをかじって思う「なんで、こんな美味いものが嫌いだったんだろう?」
なんとなくばかばかしい小説のスタートである。
殺人事件は、ある魅力的で富豪の女性インカが殺されるところから始まる。
さっそくキュッパーは捜査をはじめるが「誰か、彼女に怨みをもつ人物は?」というと、ゾロゾロと出てくる。
結婚した大金持ちの山○モナ嬢だと思えばいいわけで、つまり、いろんな「しがらみ」が多すぎるわけだな(笑)
で、キュッパーは、思わず容疑者とレシピ交換したり、使えない部下を叱咤激励しつつ捜査をすすめていくのである。
やがて、第二の殺人事件が発生。こんどは、殺されたインカ女史の旦那の替え玉が殺される、という奇妙な展開になる。このアリバイを崩していくことで、事件の真相が明らかになっていくのだった。

この作者だけど、ドイツでかなりの流行作家らしい。日本でいえば赤○次郎かな?
つまり、軽くてすいすい読めて、あんまり深刻ぶらないわけである。

ふと思ったのだが、たぶん赤川○郎の小説が海外に翻訳されたら、きっとこんな感じになるんだろうな。
つまり「銀座」とか「新宿」とか「青山」とか、そういう地名で実在の店舗名が登場してても、外国人にはイマイチ雰囲気がつかめないだろう、と思うのだ。
私は、ケルンに行ったことがない。ケルンで思い出すのは、ケルン放送響くらいのもんだ。ザンデルリンク。今はベルティーニかあ。印象が薄いのである。

評価はナシ。

だけど、くだらねーオリンピック眺めてるよりは、こんな小説でも読んで料理をつくってみるほうが、休みの過ごし方としては有意義かもしれない。
巻末にケルンの名店のレシピが掲載されているので、お料理好きな方にはいいんじゃないでしょうか。